「満足いく焼酎ができず、責任をとり、自死する杜氏がたくさんいた」
「もろみのチェック中に、もろみに落ちて、たくさんの杜氏が死んだ・・」 。
先日、鹿児島の本家にいったときに、焼酎作り60年の
黒瀬杜氏の黒瀬一海おじさん、黒瀬東洋海おじさんから、聞いた話です。
しばらく言葉がでませんでした。
「焼酎は頭でつくるものではない。五感でつくるもの」
「技は、教えてもらうのではない。蔵子(お酒の作り手。蔵子が修行をして杜氏となる)は、杜氏の技をみながら覚える。
どんどん技を吸収して、蔵をわたり歩く。
教えてくださいと杜氏にいったら、叱られた」
「お酒をつくるときに、もろみをつくるんだが、沸騰させながら作る。
そうすると湯気が目にはいって、痛くて痛くて涙がとまらない」
杜氏が命をはってつないできた焼酎の技、精神、文化。
1本の焼酎の中に、作り手の想いと、代々受け継がれてた歴史が詰まっているのですね。
黒瀬杜氏の血を引く私は、この技、精神、文化を大切にし、後世に残します。
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